読書班による本のすゝめ

 紹介者逢坂 総司

 出版社角川スニーカー文庫  定価(税別)620円  発行日1999年7月1日

タイトル トリスメギトス 光の神遺物
著者名 浜崎 達也
イラスト 日野 慎之輔
ここが見所!  この小説で、浜崎氏はデビューした。よって、まだレベル的に甘いところはチラホラと見えるのだが、それを補ってあまりある程、文章に力を感じ取れる。
 舞台は15世紀から16世紀のイタリア、ヴェネツィア。エジプト帰りのミカ・ダンドロは魔術師であった。父親は評議会の重鎮であり、覇権を手中に収められる程の高位にいる。庶子のミカがヴェネツィアに呼び戻されるところから、物語の歯車が急速に回り始める。
 神遺物を巡る陰謀、ヴェネツィアを恐怖のどん底に陥れる怪物の出現、そして物語中の裏に語られる黒死病の影……。水の都らしい独特の設定が、物語の奥行きを一層広げる。
 物語は基本的な構成だが、一度は読んでみる価値のある勢いがある。



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